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手荒れと保菌


病院に勤めていた頃

院内感染対策委員で

このような話合いを

したことがあります。


手指消毒による

手荒れによって

むしろ

有害菌の

保菌率が高まるので

手荒れ対策を

しなければならない


その頃は

荒れた皮膚の隙間に

菌が溜まりやすくなる

といった解釈で

議論されていましたが


腸内細菌叢の

はたらきと

照らし合わせてみると


除菌により

常在菌叢の

バランスが崩れ

悪玉菌が

住み着きやすくなる

とも

言えるのではないかと

思います。




 

口から肛門までの

消化器

(東洋医学でいう[脾])

呼吸器・皮膚

(東洋医学でいう[肺])

一枚皮で

繋がっています


いずれも

外界に接するので


それぞれ

自前の免疫細胞だけでは無く

常在菌にも外注して

まもってもらっている

重要な場所です


特に

繊細な部分は

湿っていて

足拭きマットのように

異物がトラップされやすく 防衛されています


 

手のひらも

湿っています。


自分に取り入れるものを


指先の運動神経の

感覚だけでは無く

細胞や常在菌のセンサーで

自分にとって安全なのか

安全じゃないのかを

識別していることが

予想されるのでは

ないでしょうか



ドアノブ

つり革や手すり

各種ボタンなど

共用する場所では


口鼻にマスクをするように

手袋などで手指を覆い

直に接することを

控えるなら


アルコールや除菌剤で

自分の持ち合わせている被膜を

壊してまで除菌することなく

流水で清潔にするだけで

十分だと思われます。












 

耐性菌が問題となって

抗生剤の使用を控える

動きが出てきているというのに


増殖スピードの速い

ウィルスを相手に

滅菌除菌の対策では


自分のもつ

バリア機能を

壊してしまったり


ウィルスの

変異を促すことにも

なるのではないかと

思うところです


日諸木 宮の森煎じ漢方薬局

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